烏骨鶏をペットとして
小学校で飼育されることの多い烏骨鶏。昔は、朝鶏の鳴き声がしたりと、人の暮らしと密に関わってきた烏骨鶏ですが、移住環境などの問題で一時期ご家庭では飼育されることが少なくなっていましたが、最近また密かなブームになろうとしています。
烏骨鶏は名前を与えてやって呼べばきますし、簡単な芸もします。家族の一員になれば、食事も、お風呂も一緒という方もいます。そして、栄養価満天の卵を産んでくれます。普通の鶏と比べると個数は少なく、大きさも小さいのですが、家族で生食する分にはちょうど良い個数でしょう。
飼育環境
鶏小屋は畳1枚くらいの通気性の良いお部屋で放し飼いです。
暑さには弱いので通気性を良くしてあげてください。室温は20度~30度ぐらいが理想です。犬や猫と違ってトイレは覚えてくれませんので、多少お部屋は汚れます。
小屋を特別に作る場合は、一畳くらいの広さで5羽程度飼えます。
床は土が理想ですが、土、砂、腐葉土、木屑、もみ殻、枯れ草等でも十分です。
止まり木と産卵箱を備えてあげて下さい。
動物みんなに言えることですが、ストレスのかからない環境を作ってあげるとすくすく育ってくれます。
産卵は約150日程度(生後5カ月)で一回目の産卵をします。
飼育
飼育初心の方は中雛からの飼育をお勧めします。環境に雛が慣れるまでそっと見守ってください。犬や猫のように過度な可愛がりはショック死の原因になったりします。 雛が小さい時は当然ですが、飼育上リスクが伴います。衰弱・病気・死鶏などのリスクが高くなります。
飼料
餌代は月々1000円程度です。
ホームセンターやペットショップで販売している、とうもろこしや魚粉などが配合された家禽類用の飼料を与えてください。エサ箱に入れておいて食べた分は飲水と一緒に毎日交換・補充してください。
好き嫌いがほとんどなく、新鮮な野菜やフルーツ、麺類は喜んでくれます。
小雛の時は細かく刻んで与えてください。
卵を産む様になりますとカルシュウムが必要になります。蟹、えび、卵の殻を細かく砕いて与えてください。飲み水は、井戸水、湧き水、があればベストですが、なければ水道水を一昼夜汲み置きしたものが良いでしょう。 掃除などは、鶏舎内が乾燥していると、底面が土の場合は臭いはほとんど気になりません。鶏糞が貯まったら時々掃除する程度で良いと思います。
家庭菜園や草花、植木等に使う肥料として最高の有機肥料になります。
お客様からのご相談
ご質問1 オス雛1羽・メス雛3羽を飼って半年ですが、ある日、突然オスが共謀になりつついてきたり足蹴りのような行動をしてくるようになり怖いやら、腹が立つやら、あんなに懐いていたのに何故でしょう?
ご質問2 オス1羽・メス4羽ですが、オスが斜め歩きで突進して来てお世話係の息子に襲い掛かるのです。もう半年以上、お世話をしている息子が怖がるようになってしまいました。息子が、お仕置きだと言ってオスをお友達と棒を持って追い掛け回すようになり、益々険悪モードそうこうしているうちに、後から来たメスの2羽が体調を壊し死んでしまいました。
回答 烏骨鶏のオスはメスを守ろうとして共謀に見える行動をとることがあります。意味なく共謀になるわけではなく、メスにとって危険と判断する何かがあったのだと思われます。メスが産卵時期で敏感になっていて、怯えたのを守ろうとしたのでしょう、怒ったり腹を立てずにオスを褒めて上げて下さい。偉いね、いい子だねとだっこしてみてください。
質問2のメスが死んだのは、子供たちが棒を持ってオスを追い掛け回しているのを見ていて後から来たメスがまだ環境にも慣れていないのに不安と恐怖で食欲がなくなり死んだのだと思います。いずれにせよオスは、メスを優先してメスの食事中は見張りをしていて十分食べてからオスが食べるくらいのレディファーストなのです。本当に健気です。どうしてもうまくいかない時は、弊社で預からせていただきます。